“いびき”と一言で言っても原因はさまざま(口呼吸やお酒などなど)ですが、もっとも多い原因は「肥満」です。
これはアメリカのデータですが、
- 睡眠時無呼吸症候群(SAS)を抱える人の約70%が肥満
- 肥満の人の約40%が睡眠時無呼吸症候群(SAS)
という報告が出ているほど、「いびきと肥満の関係」は切っても切れないものとなっています。
では、その解決方法は? というとシンプルに「痩せる」しかありません。
ただ、「痩せる」と聞くとどうしても「極端な食事制限」や「激しい運動」を続けないといけないイメージがありますよね?
ところが実際は毎日の食生活をちょっと見直すだけで無理なく体重を落とすことができるのです。
その方法が今回紹介する「置き換えダイエット」です。
そこで今回は置き換えダイエットの基礎知識と置き換えにオススメの食品や飲料を紹介したいと思います。
置き換えダイエットってなに?
ダイエットをするのであれば欠かせないのが「食事の管理」と「適度な運動」です。
なぜなら「太る」もしくは「痩せる」は摂取エネルギー(カロリー)と消費エネルギー(カロリー)のバランスで決まっているからです。
摂取エネルギーよりも消費エネルギーが多ければ痩せますし、
逆に摂取エネルギーの方が消費エネルギーよりも多いと太ってしまいます。(いわゆる食べ過ぎですね)
このようにダイエットの理屈はとてもシンプルなものなのですが、そうは言ってもいきなり食事を厳しく管理したり、定期的な運動を行うとなるとちょっとハードルが高いと思います。
そんなあなたに試していただきたいのが「置き換えダイエット」です。
「置き換えダイエット」は、文字通り食事を低カロリーな食材やダイエット食品に置き換えることで、摂取カロリー(エネルギー)を減らして減量に繋げるというものです。
1日1食を置き換えるだけなので、誰でも簡単に始めることができるというのが特徴です。
ただし、「早く痩せたいから」という理由で1日1食以上を置き換えるのは危険です。
栄養のバランスが崩れやすくなり、体調を崩したり、反動でドカ食いし、リバウンドしてしまう原因になるためです。
なので、置き換えダイエットを始めるときは続けやすい適度な量から行うことをオススメします。
置き換えダイエットに使える食品(食材)
では、置き換えダイエットに使える食材にはどういったものがあるのでしょうか?
ここでは代表的な4つの食品(食材)をご紹介したいと思います。
豆腐
「置き換えダイエットの代表格」とも言えるのが豆腐です。
豆腐には良質なたんぱく質が含まれているだけでなく水分も多いため、満腹感が得やすいのがポイントです。
脂質も含まれていますが、量もそれほど多くなく、脂質の質がとても良いため、安心して食べられる食材です。
もちろんカロリーも低カロリーです。
100gあたりのカロリーは木綿豆腐で約72kcal、絹ごし豆腐で約56kcalとなっています。
ダイエット中は1日あたりの摂取カロリーを1,600kcal以内に抑えたいことを考えると、メインのおかずの量を減らして豆腐に置き換えるだけでも、長い目で見れば大きな効果が期待できるでしょう。
また、価格もリーズナブルでスーパーなどでいつでも手軽に購入できるのも豆腐のメリットです。
納豆
納豆が苦手な人も多いと思いますが、豆腐と同じく大豆を使っているため、栄養価に優れ、低カロリーで満腹感が得られる食材です。
また、たんぱく質を豊富に含んでいるため、筋トレをしている人にも最適な食材のひとつです。
たんぱく質が多いだけでなく、貧血予防に欠かせない銅も豊富に含まれています。
ちなみに納豆のカロリーは100gあたり約200kcalです。
一見カロリーが高いように思いますが、一度に食べる量は1パック(50g)程度なので、100kcal程度とあまり高くありません。
寒天
続いては寒天です。
寒天は食物繊維が豊富で、味が無いことから様々なアレンジができるため、置き換えダイエット向きの食材です。
スープに加えたり、ゼリーにしたりいろいろな方法で食べることができるので、飽きずに続けられるのではないでしょうか。
寒天のカロリーは100gあたり3kcalと非常に低いのが特徴です。
しかし腹持ちはあまり良いとは言えないので、寒天だけで置き換えしようとせず、写真のようにサラダとして食べるなど、他の食材とも上手に組み合わせて利用するのがおすすめです。
バナナ
スーパーなどで一年を通じて購入できるバナナもまた「置き換えダイエット」におすすめの食材です。
ブドウ糖やショ糖といったエネルギーになりやすい糖分が豊富に含まれているので、朝食として食べている人も多いですよね。
また、果物の中でも食べ応えがあるため人気が高い置き換え食材ですが、100gあたり86kcalと少しカロリーが高めなのが難点でもあります。
とは言えスイーツなどと比べると圧倒的に低カロリーなので、ダイエット中に甘いものが食べたくなったときなどに活用すると良いでしょう。
置き換えダイエット専用アイテム(飲料)を使おう!
より効果的な置き換えダイエットを行いたいのであれば、ダイエット用の置き換えアイテムを利用するという手もあります。
ダイエット用の置き換えアイテムにはスムージーやシェイク、青汁や酵素ドリンクなどがあるため、それぞれ詳しく見ていきましょう。
スムージー
スムージーは粉末を水などに溶かして飲むタイプのアイテムです。
フルーティーな味のものが多く、果物や野菜を豊富にしようしたものが数多く販売されています。
ヨーグルトなどに混ぜても美味しく食べることができます。
あなたに合ったスムージー選びについては「置き換えダイエットの定番アイテム! スムージー選びの3つのポイント」を参考にしてください。
シェイク
シェイクは牛乳や豆乳に溶かして飲むタイプのアイテムです。
中にはとろみが強いものもあり、ゼリーのように食べることができるものもあります。
牛乳や豆乳を使用するためカロリーは高くなりがちですが、満腹感も得ることができます。
青汁
青汁は大麦若葉やケールなどを粉末にしたドリンクです。
独特の青臭さがあるため、苦手な人もいますよね。
水に溶かすだけでなくオレンジジュースなどに溶かしても美味しく飲むことができます。
青汁原料の特徴や違い、クセの強い青汁の上手な飲み方は「定番の青汁原料「大麦若葉」「ケール」「明日葉」の特徴や違いとは?」でもまとめていますので青汁を試そうと考えている方は参考にしてみてください。
最近では視覚的に飲みやすくするために写真のようなマイボトルで飲む人も増えています。
また、味に関しても昔と違って抹茶や緑茶風味、フルーツタイプの青汁も出ているので、試してみるのも良いでしょう。
青汁は空腹感解消よりも野菜不足解消に向いているアイテムになります。
酵素ドリンク
酵素ドリンクは野菜や果物を発酵させて得られる酵素が豊富に含まれたドリンクです。
プラセンタやヒアルロン酸といった美容成分が配合されているものも少なくありません。
水や炭酸水で割って飲む以外にもヨーグルトなどに掛けて食べることもできます。
ただし、あくまでもドリンクですので腹持ちは期待しないほうが良いでしょう。
また、酵素ドリンクはファスティング(断食)ダイエットの定番アイテムでもあります。
効果的な置き換えタイミングっていつ?
「置き換えダイエット」で重要なのは、置き換えるタイミングです。
できれば夕食、もしくは昼食を置き換えるようにするのが効果的です。
さらに間食を置き換えるのもオススメです。
逆に朝食は日中の活動エネルギーが不足してしまい、仕事や家事に力が入らなくなってしまうので、しっかり食べるようにしてください。
※朝食を抜くことで太りやすい身体になってしまうのですが、それはまた別の機会で紹介したいと思います。
置き換えダイエットは主食を置き換えアイテムに変えるだけでも摂取カロリーをカットすることができる大変お手軽な方法なので、無理のない範囲で取り入れてみてください。
ただし、重ねての説明となりますが、身体のことを考えて置き換えるのは1日1食までにしましょう。
2食置き換えれば確かにカロリーカットはできますが、栄養の偏りやカロリー不足のおそれが出てきます。
あくまでも自分に無理のないタイミングで置き換えるようにするのが健康的かつ長期的にダイエットを成功させるための秘訣です。
まとめ
さて今回は肥満タイプの人がダイエットのために最初に取り入れたい「置き換えダイエット」の基礎知識とオススメ食品(食材)&飲料をご紹介しました。
ダイエットをしようとすると、どうしても「短期間で痩せる方法」を求めてしまいがちです。
例えばダイエットサプリなどもたくさんありますが、飲んですぐ痩せるサプリがあるとすればそれはサプリメントではありません。
間違いなく“毒”です。
ダイエットを成功させるためには、まずは「ダイエットは3日や1週間で成功するものではない」ということを理解した上でダイエットと向き合うことが大切です。
健康的でリバウンドなく痩せるためには、ある程度時間をかけて減量していくことを考えましょう。
基本は食事の見直しと運動ですが、いきなり摂取カロリーを調整するのが難しい人は、まず食事制限のサポートとして「置き換えダイエット」を取り入れてみてはいかがでしょうか?