いびきを解消する上で、多くの人が避けては通れないのがダイエットです。
しかし、一言で「ダイエット」と言っても、毎年のように新たな「◯◯ダイエット」なるものが出てきては消え、また新しいモノが出てきては……という繰り返しで、どれを選べば良いのか分かりませんよね。
そんな中で、紀元前から行われている健康法が、近年大きな注目を集めています。
それが今回ご紹介する「ファスティング(断食)」です。
実は断食の歴史はかなり古く、古代ギリシャの哲学者ソクラテスやイエス・キリスト、ガンジーやエジソンなど、名だたる人たちが断食を取り入れてきたという記録が残っています。
また、イスラム教では「ラマダーン」と呼ばれる期間中に日の出から日没の間に断食をするという習慣もありますよね。
そして今、日本でも「ファスティングダイエット」として断食が注目されるようになりました。
そこで今回はファスティングダイエットについて詳しく知りたい方のために、ファスティングダイエットの基礎知識と正しいやり方についてご紹介したいと思います。
ファスティングダイエットってなに?
ダイエットに興味がある人なら、一度は「ファスティング」という単語を耳にしたことがあるでしょう。
「海外のセレブやモデル、芸能人が実践してダイエットに成功した」などという話を耳にしたことがある人もいるかもしれません。
ファスティングダイエットとは、カンタンに言えば「断食ダイエット」です。
「断食をなんでファスティングって言うの?」と疑問に感じた方もいるかもしれませんが、英語で断食のことを”fasting”というんですね。
ちなみに朝食のことを英語で”breakfast”と言いますが、実はこれは「断食(fast)を終わらせる(break)」という意味があるんです。
人間は夜寝てから朝起きるまでの8時間前後、何も食べないので断食状態になっています。
とくに昔は今と比べて夕食の時間が早かったので、夜は断食している時間が今よりも長かったんですね。
そんなファスティングダイエットですが、普段の食事を少しだけお休みして体の調子をリセットすることで、体重を減らしたり、体の調子を整えたりする効果があると言われています。
もっと具体的に言えば、
- デトックス効果
- 胃腸を休ませる効果
- 美肌効果
- ダイエット効果
があると言われていることから、とくに美容やダイエットに関心の高い女性の間で広く行われている方法です。
「ファスティング=断食」ではありますが、実際はいっさい何も口にしないわけではありません。
最近では専用ドリンクや酵素ドリンク、スムージーなどを利用しながら、ファスティングを行うのが一般的になっています。
いきなり完全な断食はやめましょう
では、ファスティングダイエットはどのように行えばよいのでしょうか。
ファスティングダイエットを行う際は、「ファスティング用」の専用ドリンクを利用したほうが安全に行えます。
なぜなら断食に慣れていない身体で、いきなり水とメンタルだけで乗り切ろうとすると、心室性不整脈やストレス潰瘍、脱水症状が起こる危険性があるからです。
とくに動脈硬化が進んでいる人が脱水症状を起こしてしまうと、脳梗塞や心筋梗塞を起こす危険もあります。
なので、医師や専門家の管理下でない場合は、胃や肝臓に負担をかけないドリンクを活用しながら安全に行うべきです。
また、仕事などへの影響がある場合もあるので、週末や休日など2日以上の家でゆっくりできる日に行いましょう。
ファスティング中は摂取カロリーが少なくなるため、その状態でいつも通りの生活をすると、かえって体調を崩してしまう可能性があるためです。
また、病院に通院していたり、持病があったり、日常的に薬を服用している人は、必ず医師に相談してから始めるようにしましょう。
その他の注意点は「ファスティングダイエット初心者が絶対にやってはいけない7つのこと」にまとめていますので、参考にしてみてください。
ファスティングダイエットのやり方
ファスティングダイエットは、2日から3日程度の時間をかけて行います。
とは言え、いきなりファスティングを始めて良いということではありません。
ファスティングダイエットには大きく分けて3つの期間があります。
それが「準備期」「ファスティング期」「回復期(復食期)」です。
このそれぞれの期間について解説していきたいと思います。
まずは、ファスティングする前の日から準備を始めましょう。
ファスティングに向けて体と心を整える「準備期」
まず、準備期間の目安ですが、少なくともファスティングを行う日数と同じ日数かそれ以上の日数を取ってください。
断食を2日間行うのであれば、準備期間も2日以上取ります。
そして準備期の食事は食べ過ぎに注意し、消化の良いものをよく噛んで食べるようにしてください。
この時から朝食や夕食を酵素ドリンクやスムージーなどに置き換えるのがオススメです。
間食や夜食、アルコールは避け、胃腸の調子を整えるため20時までに食事を済ませておくことも重要です。
なので、この準備期は会食が入らないようスケジュールを調整しましょう。
準備期からファスティングに向けて体と心を整えることで、次のファスティング期にかかる体への負担を和らげることができます。
ドリンクを上手く活用して断食する「ファスティング期」
さて、ここから本格的なファスティング(断食)がスタートします。
ファスティング期はこまめに水分補給をしましょう。
専用のドリンクや酵素ドリンク、スムージは製品の推奨量を守って飲むようにしてください。
ただし、空腹を紛らわせるために倍の量を飲むといったことはNGです。
また、できるだけ暖かくして、心身ともにゆったりと過ごすようにしてください。
ファスティング期は食事をとっていないので、体はエネルギー不足の状態になっています。
散歩やウォーキングなど軽い運動は行っても良いですが、激しい運動は控えましょう。
もし、激しい運動をすると低血糖状態になる恐れもあるので注意が必要です。
ゆっくりと日常に戻していく「回復期」
ファスティング期が終わったら、少しずつ元の食事に戻して行きます。
ファスティング終了直後の日は、消化の良いものをゆっくりよく噛んで食べるようにしてください。
お腹が空いているからといって、揚げ物や肉、乳製品や卵を食べるのは避けましょう。
胃腸がびっくりして、体調を崩してしまう恐れがあります。
あくまでもゆっくりと元通りのリズムに戻っていくイメージを持ちましょう。
賢く使って上手なファスティング! 酵素ドリンク・スムージー
以前はファスティングというと「いっさい何も口にしない」という方法が主流でした。
しかし、いっさい何も口にしない方法だと、空腹感に耐えるのがしんどかったり、終了直後の食事で食べすぎたりしてしまい、結果的にリバウンドしてしまうことになりかねません。
現在はファスティング時にも使える酵素ドリンクやスムージーなどが多数販売されています。
酵素ドリンクやスムージーなどで適度に栄養を補給しながらファスティングを行うことで、より体と心に負担を掛けずにファスティングを行うことができるので、賢く活用していきましょう。
そこで、それらの酵素ドリンクやスムージーがどのようなものなのかをカンタンにご紹介したいと思います。
酵素ドリンク
酵素ドリンクは、酵素が豊富に含まれているドリンクです。
水や炭酸水で割って飲むだけでなく、ヨーグルトなどに掛けて楽しむことができる商品もあり、選択肢はさまざまです。
さらに、酵素だけでなくヒアルロン酸やプラセンタといった美容成分がプラスされているものもあります。
フルーティーな味の酵素ドリンクも珍しくないので、ジュース感覚で楽しめるのではないでしょうか。
そのため、ファスティング中だけでなく、普段から愛飲している人も多いドリンクです。
スムージー
スムージーは水に溶かして飲む粉末状のドリンクです。
味のバリエーションが豊富で、フルーツ味のものだけでなく抹茶豆乳ラテ味や黒ごまきなこ味など、スイーツ感覚で楽しめる味もあるのが特徴です。
とにかくさまざまな商品が販売されているので、「置き換えダイエットの定番アイテム! スムージー選びの3つのポイント」を参考にしながら、自分が楽しく続けられる商品を探してみてください。
まとめ
さて、今回は近年注目を集めている「ファスティング(断食)ダイエット」についての基礎知識と正しいやり方をご紹介しました。
正しくファスティングを行えばたしかに体重を落とすことはできますが、ファスティングを行う本来の目的は「体と心をクリアにする」ということです。
なので、体重の数字だけにこだわるのではなく、あくまでも「長期的なダイエットにおける1つの営みである」という意識を持って取り組むようにしましょう。
そうすれば過剰な断食をして体を壊すことも、精神的にストレスを抱えてしまうことも避けられるはずです。
また、いきなりファスティングダイエットをするのでなく、「肥満いびき体質改善の第一歩! 置き換えダイエットのオススメ食品&飲料まとめ」のような置き換えダイエットから身体を慣らしていくと、より成功率を上げられるはずです。
ファスティングダイエットに興味がある方は正しい知識と方法を学んでからトライしてみてくださいね!