睡眠の質が簡単に高まる! マットレスや枕選び3つのポイント

この世には2種類の人がいます。

それは「睡眠の質が高い人」「睡眠の質が低い人」です。

夜な夜な訪れる人生の3分の1の時間が、残りの3分の2も決めるのだ。

(西野 精治『スタンフォード式 最高の睡眠』)

これは睡眠本の決定版とも言える「スタンフォード式 最高の睡眠」で書かれている言葉ですが、本当にその通りだと思います。

例えば一流のアスリートの睡眠に対する考え方を見れば一目瞭然でしょう。
スポーツにもよりますが、基本的にアスリートが現役を引退する年齢は一般企業で勤めている私たちより早いことがほとんどです。

そんな限られた時間の中でトップアスリートとして1日でも長く活躍するためには睡眠の質はとても重要になります。
実際に著者の西野精治さんもこう仰られています。

私は睡眠の専門家としてアスリートとかかわることがあるが、彼らを見ていると、研究をする私や、多様な業界で働くビジネスパーソンの人生を凝縮したモデルのように感じられるときがある。
〜中略〜
短期間で成績を残さねばならない分、彼らは真剣に睡眠と向き合う。そして眠りの力を認識し、力を入れて取り組んだ選手こそが一流になれることは、研究データを見ても明らかである。

(西野 精治『スタンフォード式 最高の睡眠』)

それだけ睡眠は人生において重要視すべきものだということです。

これはもちろんアスリートだけでなく、私たち一般人でも同じことが言えるはずです。

しかし、残念ながらほとんどの人はその3分の1にあまりこだわりを持っていないのではないでしょうか。

実際に、今回のテーマであるマットレスや枕は睡眠の質を高めるためのもっともカンタンな方法と言えますが、意外にも「マットレスや枕をこだわって選んでいる」という人は少数派だと感じます。

詳しくは後ほど書きますが、私もマットレスと枕には数十万円ものお金をかけて選んだひとりです。
※あまりにも高いので当時は悩みに悩み抜きましたが ^^;

ベッドや布団は人生の3分の1を過ごす大切な場所です。
仮に人生80年だと考えたときに、日本人の平均睡眠時間は6.5時間なので一生涯で18万時間以上眠ることになります。

だからこそ、あなたの体のことを考えてこだわりを持って選んで欲しいなと思うのです。

しかし、「どうやって選んだら良いのか分からない」という人も多いでしょう。
大丈夫です、私も以前はあなたと一緒でした。

そこで睡眠コンサルタントとして、そして過去に自分がマットレスや枕を選んだときの経験者として、選び方の3つのポイントをご紹介したいと思います。

いびきと寝具(マットレスや枕)の関係

まずはじめにいびきと寝具(マットレスや枕など)の関係についてです。
いびきの解消というとグッズやサプリメントなどに目が行きがちですが、自分に合った正しい寝具選びをすることも重要です。

例えば枕といびきの関係を知っている人も多いのではないでしょうか?
基本的に高さが高すぎる枕は気道が確保できなくなるため、いびきをかきやすいと言われていますよね。

また、マットレスも体に合っていないものを選んでしまうと腰痛や肩こり、猫背や口呼吸の原因となり、結果的にいびき体質になってしまう危険性も高まります。
そのまま何の対策もしていないと睡眠時無呼吸症候群(SAS)になってしまう可能性もあるのです。
※すでにSASの症状があるという人もいるでしょう。

いびきを防止・解消するためにグッズやサプリメントを活用することも大切ですが、それ以前に正しい姿勢で眠れていなければ、さらなるいびき体質になってしまいます。

普段から高カロリーのものばかり食べていたら、野菜ジュースを飲んだくらいでは痩せないのと一緒ですね。

マットレスと枕だけは必ずいいものを選びましょう

ちなみ私は世間で「高級マットレス」と言われるマットレスを使っています。

「シモンズ」というブランドでご存じの方も多いのではないでしょうか。

出典:Simmons(シモンズ)HPより

世界最大級のベッドメーカーのひとつで、高級志向のホテルで有名なリッツ ・カールトン、帝国、ペニンシュラなんかに納入されている実績と歴史を持っています。

また、枕もシモンズで自分の姿勢にあった低めの枕を使用しています。
それだけ世界的なブランドですので、マットレスと枕だけでも30万円近くの出費となりました。

それまでコストばかり気にしてきた「安物買いの銭失い」の傾向にあった私からするとかなり思い切った決断でした。(実際はほぼ妻の決断ですが……笑)
クレジットカードの明細を見て泣きそうになったのも今となっては良い想い出です ^^;

しかし!
実はマットレスと枕を購入してから今日まで一度たりとも後悔したことはありません。
むしろ毎日ベッドに入る度に「あぁ、このベッドにして本当に良かったなぁ」と思っているほどです。

この気持ちはベッドや枕にこだわっている人であれば共感してもらえるんじゃないでしょうか。

また、私は「いびきラボ」というスマホアプリを使って自分のいびきを録音しているのですが、自宅のベッドで寝ているときと出張や旅行先のベッドで寝たときと、いびきのかき方が明らかに違います。

さらに、出張や旅行が1泊程度であればいいですが、それが数日間続くとなると3日目くらいから体が固くなってダルさを感じたり腰痛や肩こりなどの症状が出てきます。

そうした経験からも、お金をかけてでも寝具にはこだわってほしいと思っています。

寝具(マットレスと枕)を選ぶ時の3つのポイント

それでは、睡眠コンサルタントとして、そして過去に自分がマットレスを選んだときの経験者として正しいマットレスと枕の選び方をご紹介したいと思います。

大切なことは次の3つに集約されていますので、ぜひ参考にしてみてください。

1. 事前にこだわりをまとめておく

まずは「自分のこだわりポイントを事前にまとめておくこと」です。
例えばざっと挙げるだけでもこんなテーマが考えられます。

  • 合計予算(マットレス+枕+ベッドフレーム)
  • サイズ
  • デザイン
  • 今使っている寝具の悩み(肩こり、腰痛など)
  • 使用予定年数
  • メンテナンスの手軽さ
  • 衛生面

こんな感じでテーマを決めて思いつくままに書き出してみましょう。

特にパートナーとひとつのベッドで寝る場合はお互いのこだわりを事前にまとめておくことは必須です。
なぜなら例えば「自分は固めのマットレスが好き」、でもパートナーは「柔らかめが好き」ということも多々あるからです。

メーカーによってはマットレスの硬さを半分ずつ変える事ができる場合もあるので、そうしたメーカーの優先順位が必然的に高まってきます。

こうしてこだわりを書き出して客観的に眺めることで、「たとえ商品が良くても自分たちの条件に合わないモノ」にはできる限り時間をかけないようにすることも大切です。

また、こだわりポイントを書き出しておけばショールームに行ったときに質問もスムーズにできますし、スタッフさんや睡眠アドバイザーの人もアドバイスしやすくなるのでより自分に合った商品にたどり着きやすくなります。

2. 必ず比較する

続いては「必ず複数商品(メーカー)を比較すること」です。

たまに「比較はネットで情報収集するから大丈夫」くらいに思ってる人がいるのですが、それは大間違いです。

マットレスや枕は実際に寝てみて自分の体に聞いてみなければ良いも悪いも分かりません。
ネットで価格やレビューだけを見て購入するのは言語道断です。

必ず自分たちの条件に合う複数のマットレスや枕をお店に行って試すようにしてください。

これが不思議なことにいろいろな商品を試していくと、「初期の頃には気づかなかったこと」にどんどん気づくようになるんです。

「あれ? 柔らかめが好きだと思ってたけど硬めの方が良いかも」「マットレスに乗った瞬間に沈むのは嫌かも」「この枕は寝返りしたときに気持ちいいなぁ」

などなど、経験の数に比例してどんどん視点が鋭くなるはずです。

食べ物でも実際に食べてみないと美味しいかどうかも分からないのと一緒ですね。

「マットレスや枕は”頭”で選ぶのではなく”体”に選ばせる」

これがベッドの購入で失敗しないための鉄則です。
※それでも実際に購入して長期間使ってみたら合わなかった人もいるくらいです。

なので、都会に住んでいる人は1日〜3日くらいじっくり時間をとってベッドのショールーム巡りをしてみてください。

また、地方に住んでいる人やショールームへ行く時間がない人、どうしてもインターネットでベッドを買わないといけない人は返金保証が付いているものを選ぶといいでしょう。

一番最悪なのは自分の体で試さずにネットの口コミを信用して購入した結果、それが自分の体に合わなかったときです。

体に合わないものを無理に使い続けると間違いなく睡眠の質は低下します。
その影響でさらにいびき体質になってしまったら本末転倒ですよね。

それを考えたら多少の手間を掛けてでも返品をして次の商品を購入した方がよっぽど体のためでしょう。

3. 自分だけで選ばない

そして最後は「自分だけで選ばない」ということです。

これは夫婦や恋人で1つで同じベッドで寝る場合は必須条件ですね。

特に2人で1つのベッドに寝る場合は必ず2人でベッドに寝て確認するようにしてください。
ちなみに私の例ですと、最初に気に入ったマットレスが見つかったのですが、妻と何度も寝転がってみると「1人が寝返りをしたときに伝わる振動が気になる」ということが分かってきたので、その商品はやめました。
実はこれも後で他のメーカーのベッドを経験し、「寝がえりをしても振動が伝わらないものがある」ということを知れたので気づくことができたのです。

そう考えるとやはり複数メーカーのベッドを比較することは必須とも言えるでしょう。

そうやって自分はもちろん、パートナーの睡眠の質を下げないかどうかも含めてチェックしてみてください。
※あとで喧嘩にならないためにも ^^;

また、一人暮らしや一人部屋で使うとしても、できるだけ家族や友達に付き添ってもらうのがオススメです。
これは「寝心地を相談するため」ではなく、「ベッド選びの視点を増やすため」です。

例えば自分はまったく気にしてなかったのに、友達が言った「この枕って高さ変えれるんですか?」のような何気ない一言で隠れた自分のこだわりポイントに気づくこともあるからです。
ショールームによっては睡眠に対する深い知見を持った(睡眠アドバイザー)のような人がいる場合もあるので、その人に睡眠の悩みや疑問を相談しましょう。

ショールームへ行こう

とにもかくにもまずは実際にそれぞれのベッドを自分の体で体験してみることが大切です。
例えば大阪であれば1日で主要のベッドメーカーのショールームを巡ることもできますし、2日もあればある程度自分に合った寝具を絞ることができます。

大阪であれば私は一通りのメーカーのベッドが置いてあるショールームを経験していますので、後日オススメの巡り方を紹介できればと思います。
<追記:2017年3月31日>
【完全保存版】大阪でベッドメーカーのショールームを1日で回るコースはこれだ!にて詳しくまとめました。

関西在住の方はぜひ一度回ってみてください。
デートコースとしてもオススメですよ ^^
—-追記終わり—-

まとめ

さて、今回は睡眠の質を高めるために大切な要素のひとつである寝具(マットレスや枕)の正しい選び方についてご紹介しました。

睡眠の質を高めるのはアスリートや多忙なビジネスパーソンというイメージもあるかもしれません。
しかし、いびき体質の人はいびきのせいで睡眠の質がもともと低いため、ぜひ寝具には気を遣ってほしいと思います。

枕の高さやベッドの柔らかさ1つでいびきも大きく変わります。

いびきを抑えることができれば、必然的に睡眠の質も向上しますよね。
そして良い姿勢で眠ることができれば、肩こりや腰痛にもならず、結果的に疲労がたまりにくくなって、夜には質の高い睡眠が取れるという良いサイクルを作ることができます。

もしもあなたが今使っているマットレスや枕に何らかの疑問を持っているのであれば、この機会に自分に合った寝具を選ぶキッカケにしてみてはいかがでしょうか。

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