トリプトファンサプリは「あえて含有量が少ないもの」を選びましょう

いびきバイバイのホソイと申します。

当サイトではサイト開設当初はいびき解消に役立つ情報を中心にお届けして参りました。

しかし、いびきと睡眠はセットということもあり、2017年2月に睡眠コンサルタントの資格を取得し、現在では「良質な睡眠」という大きなテーマで情報を発信しています。

そして先日、良質な睡眠と切っても切れない関係である必須アミノ酸のひとつ「トリプトファン」のサプリメントのランキングTOP5を公開いたしました。

トリプトファンの含有量が「少ない」サプリメントランキングTOP5

この記事を読んでいただいているということは、おそらくあなたは何らかの理由でトリプトファンに興味を持たれているのだと思います。

例えば、

  • 寝つきが悪い
  • 夜中に何度も目が覚めてしまう
  • 鬱っぽい症状がある

などでしょうか?

たしかに、そんな方にとってトリプトファンサプリは良い選択肢ですし、だからこそ私もトリプトファンサプリのランキングを作ろうと考えました。

しかし、トリプトファンサプリに限らずランキングにするのであれば何かしらの「指標」が必要ですよね?

ちなみに私が今回取り入れた指標は「トリプトファンの含有量が少ない順」というものでした。

わざわざお金を払ってサプリメントを買うのであれば含有量が多いものを選びたいのが自然な考えだと思います。

しかし、それでもあえて少ない順にしたのは理由があります。

理由についてはこちらのランキングTOP5でも紹介していますが、ここではもう少し掘り下げて説明していきたいと思います。
※この記事ではサプリメントの紹介はしていないので、サプリメント情報を知りたい方はランキングページをご覧ください。

睡眠にトリプトファンが必要な理由とは?

まずはトリプトファンについて基本的な説明からしておきたいと思います。

そもそも私たちが「眠り」につくにはHOP・STEP・JUMPという3つのステップがあることをご存じでしょうか?

それは以下の3ステップとなっています。

私たちはこのHOP(トリプトファン) → STEP(セロトニン) → JUMP(メラトニン)という3ステップを経ることによって快眠することができます。

カタカナばかりなので睡眠に関する知識がない方にとっては何のことか分からないかもしれませんが、簡潔に説明していきますのでご安心ください。

1. HOP「トリプトファン」

トリプトファンとはアミノ酸の一種です。

また、私たちが体内で合成することができず、必ず食物から補給しなければいけないアミノ酸を「必須アミノ酸」と言い、トリプトファンはそのうちの1つになります。

食物から補給するわけですから、当然サプリを飲まなくても肉や魚、豆類などの食べ物からトリプトファンを摂取することができます。

ただ、現代人は食生活が大きく乱れている人が増えたため、その影響でトリプトファン不足の人が増えてしまっているんですね。

良質な睡眠を取るためには3ステップもあるのに、そもそも最初のHOPすらうまくできていない人が多いのです。

2. STEP「セロトニン」

続いてはSTEPのセロトニンです。

セロトニンは神経伝達物質で、主に生体リズム神経内分泌睡眠体温調節などの役割を担っています。

このセロトニンはトリプトファンから生成されるため、トリプトファン不足になると体内でセロトニンが生成されず睡眠に支障をきたすことに繋がります。

勘の良い方はお気づきかもしれませんが、トリプトファンを必要十分に摂取できていれば、スムーズにセロトニンが生成できて良質な睡眠へと繋がりやすくなるということでもあります。
※ただし、トリプトファンを摂取できれば必ず眠れるというわけではありませんのでご注意ください。

3. JUMP「メラトニン」

そしてJUMPはメラトニンです。
メラトニン「睡眠ホルモン」とも呼ばれるホルモンです。

私たちの身体はメラトニンホルモンが分泌することで眠くなり、スムーズに眠りつけるようになっています。

ところがこのメラトニンは日中にセロトニンが正常に生成されていないとうまく分泌してくれません。

例えば不眠で悩むのは夜間に仕事をしている人に多い傾向がありますが、この原因のひとつは日中に十分な日光を浴びていないことが挙げられます。

なぜならセロトニンは日光を浴びることで生成が促されるため、日中にセロトニンができないままでいるとメラトニンがうまく分泌されず、「疲れているのに眠れない」という状態になってしまうからです。

やはり「朝早く起きて夜寝る」という動物本来の行動を取ることは大切だということですね。

サプリメントの摂取以外にもできることはたくさんある

このようにHOP(トリプトファン) → STEP(セロトニン) → JUMP(メラトニン)の流れがスムーズかどうかが睡眠の質の差に繋がるということを覚えておきましょう。

また、スムーズな流れを作るためにサプリメンを摂取する以外にもできることはたくさんありますので紹介しておきたいと思います。

ぜひ日常の生活で意識して取り入れてみてください。

<良質な睡眠のための生活習慣>

  • 日光を浴びる
  • 夜はスマホやPCなどのブルーライトを浴びすぎないようにする
  • 寝るときは部屋を暗くする
  • 夕方以降は光を浴びすぎないようにする
  • 部屋の掃除をする(寝やすい環境を作る)
  • 寝室に置くものは視覚的な刺激の少ない淡い色を取り入れる
  • 安眠効果のあるラベンダーの香りを取り入れる
  • 入浴して深部体温を下げる

大切なのは「トリプトファンさえ摂取していれば睡眠の質が上がるわけではないこと」を理解することです。

もちろん安全に摂取すれば頼もしい味方になりますが、摂取方法を間違うと危険な一面もある諸刃の剣でもあるのがトリプトファンです。

そして、その危険性こそが「含有量の少ない順にした一番の理由」でもあります。

その理由とはトリプトファンの副作用の危険性

そうです。

実はトリプトファンを過剰に摂取すると副作用症状が出る危険性があるのです。

安らかに眠りたいのに副作用症状で眠れなくなってはまったく意味がありませんよね?

それではその副作用についてもう少し詳しく見てみましょう。

まずは口コミを見てみよう

ランキング記事の中でも書いていますが、5つの中でもっともトリプトファンの含有量が多いアメリカ製のトリプトファンサプリメント「Lトリプトファン 500mg(海外直送品)」のAmazonでのクチコミを見てみてください。

良い口コミを見てみると、

良いクチコミ

  • よく眠れるようになった
  • 鬱が軽減された
  • 気力が出てきたた
といった満足した様子が分かりますが、悪いクチコミを見てみると、
悪いクチコミ

  • 吐き気がした
  • 気持ち悪くなった
  • ぼーっとした
といった副作用的な症状が出ている人もいるのがお分かりいただけるかと思います。

ちなみにこのサプリを作っているNow Foods社はアメリカで40年以上の歴史と実績を持つ立派な会社ですので、商品が粗悪であるということはあり得ません。

それよりもトリプトファンを過剰に摂取し過ぎた影響だと考えるのが自然でしょう。

死者が38人も出てしまったトリプトファン事件

実はアメリカではトリプトファンの摂取による死亡事例があります。

それが1988〜89年に発生した「トリプトファン事件」です。

しかもこの健康食品に配合されていたトリプトファンは日本の昭和電工が製造した「L-トリプトファン」でした。

そしてこの健康食品を摂取した人の中で筋肉痛や発疹が出るなど、被害は1,500件以上、死者はなんと38名という大事件となりました。

この事件は最終的に昭和電工がトリプトファンに含まれる大腸菌に遺伝子組み換え技術を使用したことによる不純物の混入が原因であるとされ、訴訟件数は2,000件以上、賠償請求額は2,000億円以上という大惨事となりました。

ところがこの話はこれで終わりではありません。

実は2005年に新たな仮説が提案されたのです。

それが「本当はトリプトファンも大量摂取により起こった現象ではないか?」というものです。

また、昭和電工のトリプトファン以外でも同様の症状が発生したこともあり、遺伝子組み換え技術を使用したことが直接的な原因ではなさそうだということが分かってきたのも大きな要因です。

ただ、現在でも仮説ですのでまだ真相は分かりません。

しかし、トリプトファンサプリの口コミでの副作用的症状を見る限り、過剰摂取が身体にとって危険である可能性は高いと考えた方が良いでしょう。

量を増やすのはカンタン。でも減らすのは……

私たち人間はどうしても「結果」を欲しがってしまいがちです。

しかし、結果ばかりを重視しすぎると短期的にはうまくいったとしても長期的に見たら失敗だったということがよくありますよね。

例えばダイエットなんかは良い例ではないでしょうか?

「痩せる」という結果にこだわり過ぎて、短期間で痩せるために行き過ぎた食事制限をしたり激しい運動をする人も多いですよね。

もちろん短期的にはそれでも痩せれるのですか、そんなダイエットが長続きするはずがありません。

結果的に1ヵ月も続けられず、逆にドカ食いをしてしまって一気にリバウンド……というのがお決まりのパターンでしょう。

ダイエットで長期的に結果を出すためには、「結果」と同じぐらい「プロセス」が大切です。

トリプトファンサプリもこれと同様で、「眠る」という結果ばかりにこだわりすぎて、いきなり含有量の多いサプリメンを選んでしまうと副作用的な症状に襲われる可能性が高くなってしまいます。

また、最所は副作用的症状が出たとしても私たちの身体は高い適応能力を持っているため、しばらくするとそれに慣れてしまいます。

その量で眠りにつけるようになると、今度は「自分はこの量を摂取しないと眠れない」というマインドブロックがかかります。

そのマインドブロックかかってしまうととても厄介です。

なぜなら心理的に「トリプトファンの量を減らしたら自分を眠れない」と思い込んでしまうので、もしまた不眠になったら選択肢は1つしか残りません。

それはトリプトファンの量をさらに増やすことです。

そうして心理的な依存度が増していくと自分で自分の睡眠をコントロールできなくなってしまいます。

だからこそサプリメントを摂取するときはプロセスがとても大切なんですね。

摂取量はいつでもいくらでもふやすことができますので、まずは「自分の睡眠は自分でコントロールするぞ!」という意思を持ち、できるだけトリプトファンの含有量が少ないサプリを選ぶよう心がけてください。

摂取量が少ないと感じた場合は効果を感じなければ少しずつ含有量を増やしながら様子を見れば良いんです。

少し遠回りに感じるかもしれませんが、それこそが最高の結果を得るためのプロセスになります。

不眠のトラブルは精神的にも体力的にもダメージが大きいため、何かに頼りたくなる気持ちは致し方ありませんが、できるだけ睡眠を自分自身でコントロールできるよう心がけてみてください。

また、身体や心に異常が出るほどの症状の場合はサプリメンではなく、できるだけ早く専門医に相談しましょう。

まとめ

今回はトリプトファンサプリランキングを作成した意図についてまとめてみました。

眠りたいのに眠れないというのは身体的にも精神的にもとても辛いものです。

また、睡眠の質が下がれば仕事での集中力が低下するのはもちろんのこと、プライベートも充実せず、すべてにおいて気力がなくなってしまいます。

気力がなくなるということは幸福度の低下に繋がり、本当は楽しいはずの毎日を楽しめなくなってしまう可能性すらあります。

そんな不眠を解消するためにトリプトファンサプリを活用するという選択はたしかに有効ですが、それと同時に十分な知識がないままに「トリプトファンさえ摂取すれば眠れる」と信じ込んでしまうのも危険です。

あなたの眠りをコントロールするのはあくまでもあなたであって決してサプリメントではありません。

どこまで行ってもサプリメントはあなたの眠りのサポート役でしかないのです。

トリプトファンに対する十分な知識を持ったうえで、サプリメントを上手に活用しながら良い睡眠を手に入れてくださいね。

そうすればあなたの日常がさらに明るいものにできるはずです ^^

それらを踏まえてトリプトファンサプリを試してみたいという方は「トリプトファンの含有量が「少ない」サプリメントランキングTOP5」を参考にしていただければと思います。

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