日本人は60歳まで睡眠不足!?7000人に聞いた睡眠の質アンケート

あなたは毎日よく眠れていますか?

この記事を目にしているという事は、おそらく自分の睡眠に対して何かしらの悩みや問題を持たれているのではないでしょうか。

そこで今回は、厚生労働省から発表されている男女7,123人に聞いた「睡眠の質」に関するアンケート結果から、性別や年代ごとにどんな悩みや問題があるのかを見て行きたいと思います。

あなた自身の睡眠の質チェックもできるようになっているので、ぜひ自分の回答と同じ性別や年代の回答を見比べてみてください。

出典:厚生労働省「国民健康・栄養調査結果の概要」より

まずはあなたの睡眠の質をかんたんチェック!

アンケート結果を見る前にあなたの睡眠の質についてチェックしておきましょう。
答え方は簡単で質問に対して「はい」か「いいえ」で答えるだけです。

以下の文を読んでから6つの質問に答えてみてください。

睡眠の質についておたずねします。あなたはこの1か月間に、次のようなことが週3回以上ありましたか?

  1. 「寝つきが悪い日」がありましたか?
  2. 「夜中に目が覚めて困ったこと」がありましたか?
  3. 「予定より早く目が覚めてそれ以上眠れなかったこと」がありましたか?
  4. 「睡眠時間が足りなかったこと」がありましたか?
  5. 「睡眠全体の質に満足できなかったと感じたこと」がありましたか?
  6. 「日中に眠気を感じた」がありましたか?

質問は以上です。
さて、あなたはいくつ「はい」があったでしょうか?

それではここからはアンケート結果を性別や年代別でご紹介して行きますので、ぜひあなたの答えと比較してみてください。

男女7,000人は「睡眠の質」についてどう答えた?

このアンケートは男性:3,311人、女性3,812人の合計7,123人に対して実施されたものです。
それではこのアンケート結果を、まずは男女別に見て行きましょう。

「寝つきが悪い日」はありましたか?

questionnaire-suimin-quality.001
結果としては女性は20%(5人に1人)近くが寝つきの悪さを感じているという結果になりました。
また、男性は女性と比べて寝つきは良い傾向にあるようです。

「夜中に目が覚めて困ったこと」がありましたか?

questionnaire-suimin-quality.002
夜中に目が覚めてしまうのは男女ほぼ同じという結果でしたが、女性が少しだけ多いようです。
男女ともに4人に1人近くは夜中に目が覚めて困っているということになりますね。

「予定より早く目が覚めてそれ以上眠れなかったこと」がありましたか?

questionnaire-suimin-quality.003
ここで初めて男性が女性を上回りました。
とは言え、男女ともに回答率はほぼ一緒となっています。

「睡眠時間が足りなかったこと」がありましたか?

questionnaire-suimin-quality.004
睡眠時間の不足については女性の方が深刻であるということが分かりました。
女性は4人に1人以上が睡眠不足を感じているということになります。

「睡眠の質に満足できなかったと感じたこと」がありましたか?

questionnaire-suimin-quality.005
睡眠の質に関しては男女ほぼ一緒ですが、ここも女性が男性を若干上回る結果になりました。

「日中に眠気を感じた」がありましたか?

questionnaire-suimin-quality.006
ここも女性が男性に大きく差を付けています。
しかし女性は男性と違って生理があるため、日中の眠気が男性より多いのは当然と言えるかもしれません。
それを差し引いて考えると男性は生理的な原因以外で眠気を感じている人が多い可能性が考えられます。

性別データのここがポイント!

  1. 「朝早く目覚めてしまう」以外はすべて女性が男性を上回っている
  2. 全体的に女性は睡眠に満足できていない
  3. ただし、女性には生理があるため必ずしも「男性の方が睡眠に満足できている」とは言い切れない

アンケート結果を年代別で見てみよう

続いては年代別で回答結果を見て行きましょう。
ここでは分かりやすくするために全世代の平均値と各世代の回答率を差し引いたデータをご紹介します。
マイナスになっていれば平均よりも悩んでいる人数が多く、プラスになっていれば平均よりも悩んでいる人数が少ないということになります。
年代別に1つずつ見て行くと興味深い発見が盛りだくさんでした!
ぜひあなたの回答と同年代の回答を比較してみてください。

「寝つきが悪い日」

まずは男性の「寝つきが悪い日」です。
こちらが全体平均と年代別の回答結果です。

男性全体平均:13.2%

20~29歳 30~39歳 40~49歳
17.7% 14.4% 12.5%
50~59歳 60~69歳 70歳以上
10.8% 12.0% 14.0%

そして平均から差し引いたデータがこちらです。
questionnaire-suimin-quality.007
続いて女性の「寝つきが悪い日」です。
まずは全体平均と年代別の回答結果です。

女性全体平均:19.3%

20~29歳 30~39歳 40~49歳
20.2% 17.2% 10.2%
50~59歳 60~69歳 70歳以上
19.7% 20.7% 23.7%

そして平均から差し引いたデータがこちらです。
questionnaire-suimin-quality.008
ここで抑えておきたいポイントは以下の通りです。

ここがポイント!

  1. 男性の寝つきの悪さのピークは20代
  2. 女性の寝つきの悪さのピークは70代
  3. 男性は40代〜60代は寝つきが良い
  4. 女性が寝つきが良いのは30代と40代のみ

「夜中に目が覚めて困ったこと」

続いては「夜中に目が覚めて困ったこと」です。
まずは男性の全体平均と年代別の回答結果を見てみましょう。

男性全体平均:23.4%

20~29歳 30~39歳 40~49歳
12.3% 18.2% 18.7%
50~59歳 60~69歳 70歳以上
21.1% 26.1% 31.7%

そして平均から差し引いたデータがこちらです。
questionnaire-suimin-quality.009
そして女性です。
こちらが全体平均と年代別の回答結果です。

女性全体平均:24.0%

20~29歳 30~39歳 40~49歳
17.7% 15.5% 18.0%
50~59歳 60~69歳 70歳以上
18.4% 25.7% 34.7%

そして平均から差し引いたデータがこちらです。
questionnaire-suimin-quality.010
ここで抑えておきたいポイントは以下の通りです。
・あり、ピークは70代。

ここがポイント!

  1. 男女ともに60歳から夜中に目が覚めて困る傾向にある
  2. 男女ともに夜中に目が覚めて困るピークは70代

「予定より早く目が覚めてそれ以上眠れなかったこと」がありましたか?

続いては「予定より早く目が覚めてそれ以上眠れなかったこと」です。
まずは男性の全体平均と年代別の回答結果を見てみましょう。
男性全体平均:17.8%

全体平均 20~29歳 30~39歳 40~49歳
5.7% 12.2% 18.5%
50~59歳 60~69歳 70歳以上
21.1% 20.1% 20.7%

そして平均から差し引いたデータがこちらです。
questionnaire-suimin-quality.011
そして女性です。
こちらが全体平均と年代別の回答結果です。

女性全体平均:17.2%

20~29歳 30~39歳 40~49歳
7.9% 7.6% 9.2%
50~59歳 60~69歳 70歳以上
14.1% 21.6% 26.8%

そして平均から差し引いたデータがこちらです。

questionnaire-suimin-quality.012
ここで抑えておきたいポイントは以下の通りです。

ここがポイント!

  1. 男性は40代から早く目が覚めてしまうようになる
  2. 女性は50代まで朝はしっかり寝れている
  3. しかし女性は70代になると急激に早く目が覚めてしまうようになる

「睡眠時間が足りなかったこと」

続いては「睡眠時間が足りなかったこと」です。
まずは男性の全体平均と年代別の回答結果を見てみましょう。

男性全体平均:23.2%

20~29歳 30~39歳 40~49歳
36.0% 40.0% 31.7%
50~59歳 60~69歳 70歳以上
31.5% 13.3% 9.2%

そして平均から差し引いたデータがこちらです。
questionnaire-suimin-quality.013
そして女性です。
こちらが全体平均と年代別の回答結果です。

女性全体平均:27.8%

20~29歳 30~39歳 40~49歳
42.0% 36.6% 42.9%
50~59歳 60~69歳 70歳以上
33.8% 21.7% 12.8%

そして平均から差し引いたデータがこちらです。
questionnaire-suimin-quality.014
ここで抑えておきたいポイントは以下の通りです。

ここがポイント!

  1. 男女ともに50代まで睡眠不足を感じている
  2. 男性が睡眠不足を感じるピークは30代
  3. 女性が睡眠不足を感じるピークは40代

「睡眠全体の質に満足できなかったと感じたこと」

続いては「睡眠全体の質に満足できなかったと感じたこと」です。
まずは男性の全体平均と年代別の回答結果を見てみましょう。

男性全体平均:22.4%

20~29歳 30~39歳 40~49歳
27.7% 29.2% 26.5%
50~59歳 60~69歳 70歳以上
25.3% 19.9% 15.6%

そして平均から差し引いたデータがこちらです。
questionnaire-suimin-quality.015
そして女性です。
こちらが全体平均と年代別の回答結果です。

女性全体平均:23.0%

20~29歳 30~39歳 40~49歳
29.7% 33.1% 28.8%
50~59歳 60~69歳 70歳以上
25.9% 18.9% 15.0%

そして平均から差し引いたデータがこちらです。
questionnaire-suimin-quality.016
ここで抑えておきたいポイントは以下の通りです。

ここがポイント!

  1. 男女ともに50代まで睡眠の質に満足できていない
  2. また男女ともに睡眠の質が低いと感じるピークは30代

「日中に眠気を感じた」

続いては「日中に眠気を感じた」です。
まずは男性の全体平均と年代別の回答結果を見てみましょう。

男性全体平均:37.7%

20~29歳 30~39歳 40~49歳
49.3% 42.1% 38.5%
50~59歳 60~69歳 70歳以上
39.0% 33.9% 33.4%

そして平均から差し引いたデータがこちらです。
questionnaire-suimin-quality.017
そして女性です。
こちらが全体平均と年代別の回答結果です。

女性全体平均:43.0%

20~29歳 30~39歳 40~49歳
56.8% 49.2% 51.5%
50~59歳 60~69歳 70歳以上
42.9% 38.6% 34.9%

そして平均から差し引いたデータがこちらです。
questionnaire-suimin-quality.018
ここで抑えておきたいポイントは以下の通りです。

ここがポイント!

  1. 男性が日中に眠気を感じているのは20代、30代
  2. 女性は20代〜40代まで日中に眠気を感じている
  3. 男女ともにピークは20代
  4. 男女ともに60歳以上になると眠気は感じにくくなる

アンケートで分かった3つのこと

アンケート結果の分析はこれで終わりです。
しかし、今回アンケート結果を詳しく分析したことで分かったことがいくつかありました。

1. 男性に比べて女性の方が睡眠の質に満足できていない

最初に分かったことは男性よりも女性の方が睡眠の質に対して満足できていないということです。
特に差が顕著だったのが、

  • 寝つき
  • 睡眠時間の不足
  • 日中の眠気

です。

眠気については生理の影響が大きいと思いますが、寝つきが悪いため睡眠時間の不足に繋がっていると考えることができそうです。
また、冷え性など女性が悩みやすい症状が大きく関係しているのだと思います。

なお、詳しくは「いびきの恐怖!睡眠時の酸欠による病気の危険と3つの解消方法」で書いていますが、いびきをかく人は酸欠の影響で冷え性になりやすいので大いに関連性がありそうです。

2. 睡眠時間が十分に取れていれば日中の眠気はなく、睡眠の質も高いと感じられる

次に分かったことは「睡眠時間と睡眠の質」、そして「睡眠時間と日中の眠気」の関係性です。

60歳以上になると、寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めてしまう、朝早く目が覚めて困ってしまうなど何かしらの問題を感じる人が多くなります。
しかし、それとは逆に「睡眠の質には満足している」「日中の眠気は感じない」という人が多いのです。

これは、睡眠時間が十分に取れているので、多少の問題はあっても精神的には睡眠に対して満足できているということでしょう。

逆に若い人は問題は少ないものの、睡眠時間が足りないので日中に眠気を感じ、結果的に睡眠の満足度が低くなっています。

この事から、いびきをかく人は睡眠の質が低く日中に眠気を感じやすいため、「自分はちゃんと睡眠が取れていない」と感じ精神的にもダメージを受けてしまう負のスパイラルに陥ってしまうということが分かります。

3. 20代〜50代は睡眠の質を上げることが重要

そして3つめに分かったことは睡眠不足から開放されるのは60歳からであることです。

つまり、20代〜50代は「睡眠不足だと感じる日々」が続くことになります。

しかし、それもそのはず。
20代〜50代と言えば男性は働き盛りで女性も働く人が増えていますし、子育ても大変な年代です。

なので「睡眠時間を増やしたくても増やせない」という人が多いのも事実でしょう。

では、どうすれば良いのでしょうか?
それは「睡眠の質を上げる」ということです。

<追記:2017年3月21日>
「世界一の睡眠研究所」と言われるスタンフォード大学で睡眠研究をしている教授であり医師であり医学博士でもある西野精治さんが、睡眠本の決定版と言っても過言ではない「スタンフォード式 最高の睡眠」という書籍を出版されました。

睡眠の質を高めたい人にとっては必読とも言える本です。

私の感想・レビューは「スタンフォード式 最高の睡眠が教えてくれた「始めよければ終わりよし」という新しい世界」にまとめていますので、参考にしてみてください。
—-追記終わり—-

限られた時間内で十分な睡眠を取るために、以下のようなことを試してみてください。

  • 半身浴をして身体を温める
  • 寝る前にストレッチをする
  • お酒を控える
  • カフェインの摂取(コーヒー、紅茶、緑茶など)を控える
  • 寝るときは部屋を真っ暗にする
  • 寝る前にテレビやスマホなどの強い光を浴びない
  • 室温、湿度を快適に保つ
  • 自分に合った枕にする
  • 自分に合った布団・ベッド(マットレス)にする
  • 朝早く起きて太陽の光を浴びる
  • ウォーキングなど適度な運動をする

すべては難しいと思いますが、この中から出来そうなものを続けるだけであなたの睡眠の質はかなり変わって来るはずです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
再度まとめると今回は以下のことをご紹介しました。

・あなたの睡眠の質チェック
・性別や年代ごとの睡眠の質アンケート結果
・男性よりも女性の方が睡眠の質に満足できていない
・睡眠時間は精神的な満足にも繋がる
・睡眠不足が解消されるのはなんと60歳から
・睡眠の質を上げるための方法

あなたの睡眠の質はどうだったでしょうか?
同性や同年代の方と比べてどうでしたか?

正直、いびきをかく人は睡眠の質に関しては大きなハンデを背負ってしまっています。
今はその睡眠が普通かもしれませんが、いびきから開放されると「良い睡眠が取れた」ことがハッキリと分かるようになります。
朝はスッキリ目覚めることができますし、日中の眠気もありません。

私も昔は朝はギリギリまで寝ていて起きるのがとても辛かったですし、日中は必ず眠気に襲われていました。(特にデスクワークの時なんか大変でした。笑)

しかし、今では睡眠時間はまったく変わらないのに、朝は自然と目が覚めますし何より爽快に起きることができます。
日中は不思議なくらい眠気は感じませんし、集中力も高まっているのが分かります。

「睡眠ってこんなに大事なんだ!」ということを毎日のように実感できています。

あなたももし自分の睡眠に悩みや問題を感じているのであればぜひ出来ることから始めてみてください。

この情報が役立ちそうな人がいれば教えてあげよう!

なぜか「少ない順」の
トリプトファンサプリランキング

睡眠ホルモンと言われる「メラトニン」の分泌を促すための「トリプトファン」。でも、サプリで摂取する時に「含有量が少なさ」が大切な理由とは?